相対度数
フクロウ博士
どうじゃ、度数分布表を使うと表を見やすくすることができたのではないか?
ペンギン君
そうですね。でも・・・
フクロウ博士
でも・・・とはどうしたのじゃ?
ペンギン君
せっかく作ったものなのに、うまく使えません。
フクロウ博士
仕方ない、それでは、整理した資料を使って、いろいろな値を調べてみよう。
相対度数
A中学校とB中学校の50m走の記録を度数分布表にしたものがあります。
階級(秒) | A中学校(人) | B中学校(人) |
---|---|---|
5秒以上6秒未満 | 6 | 2 |
6~7 | 14 | 4 |
7~8 | 20 | 6 |
8~9 | 45 | 22 |
9~10 | 32 | 16 |
10~11 | 36 | 14 |
計 | 153 | 64 |
さてこれを見比べてみましょう。
例えば、8秒以上9秒未満では、A学校とB学校では、A学校の方が45と大きいので、A学校の方が、すぐれてると考えられます。
でもそれは本当に正しいのでしょうか。よく見てみると、それぞれの学校で総数が違います。これではきちんと比べる事ができません。
ではどうしたらいいのでしょうか。この場合は総数に対する割合で比べるようにすればいいのです。この総数に対する割合を相対度数といいます。
相対度数は、次の計算式で表せます。
R=相対度数、F=その階級の度数、T=度数の合計
となります。これで計算すると、
階級(秒) | 相対度数(A中学校) | 相対度数(B中学校) |
---|---|---|
5秒以上6秒未満 | 0.04 | 0.03 |
6~7 | 0.09 | 0.06 |
7~8 | 0.13 | 0.09 |
8~9 | 0.29 | 0.34 |
9~10 | 0.21 | 0.25 |
10~11 | 0.24 | 0.22 |
計 | 1.00 | 1.00 |
(B中学校のそれぞれの度数を合計すると0.99になるが、四捨五入しているため誤差が出るので総数を1.00としてかまわない。)
となって8秒以上9秒未満では、A学校とB学校では、A学校が0.29、B学校が0.34なので、B学校の方がすぐれているといえます。
このように総数が違っていて、単純には比較できない物も、相対度数を使うことで、容易に比較ができるようになります。